Microsoft Clarityで個人情報をマスクする
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Microsoft Clarityで個人情報をマスクする

    Microsoft Clarityの公式ドキュメント
    https://learn.microsoft.com/en-us/clarity/setup-and-installation/clarity-masking#using-the-clarity-data-clarity-mask-api
    に従って、個人情報をマスクするためのAPIに関する内容を、ウェブページの実装担当の方向けに説明いたします。

    Clarityは、ウェブサイト上のユーザーの行動を分析するツールであり、ユーザーの個人情報や機密データが記録されないよう、デフォルトでマスキング機能が有効になっています。

    Clarityでは、以下の3つのマスキングモードが提供されています:

    1. Strict(厳格): ウェブサイト上のすべてのコンテンツがマスクされます。

    2. Balanced(バランス): 数値やメールアドレスなど、機密性の高いコンテンツのみがマスクされます(デフォルト設定)。

    3. Relaxed(緩和): コンテンツはマスクされませんが、入力ボックスやドロップダウンメニューの内容は引き続きマスクされます。

    ウェブサイト全体のマスキングモードに加えて、特定の要素を個別にマスクまたはアンマスクすることが可能です。これにより、DOM内の特定の要素やその子要素に対して、マスキング設定を上書きできます。

    1. マスキングモードの設定:

      • Clarityの管理画面で「設定」>「マスキング」に移動します。

      • 「マスキングモード」から、希望するモードを選択します。

    2. 要素ごとのマスキング設定:

      • 「設定」>「マスキング」で、「要素を追加」を選択します。

      • マスクまたはアンマスクしたい要素のCSSセレクターを入力し、「確認」をクリックします。

      • 追加後、必要に応じてマスクとアンマスクを切り替えることができます。

    HTMLの特定の要素に属性を追加することで、直接マスキング設定を行うことも可能です。

    • コンテンツをマスクする:

      • 該当するHTML要素に data-clarity-mask="true" 属性を追加します。これにより、その要素とその子要素の内容がマスクされます。

    • コンテンツのマスクを解除する:

      • 該当するHTML要素に data-clarity-unmask="true" 属性を追加します。これにより、その要素とその子要素の内容のマスクが解除されます。

    1. 入力フォームの要素

      • ユーザーの名前、メールアドレス、電話番号などの個人情報が入力されるフィールド。

      <input type="text" name="username" data-clarity-mask="true"> <input type="email" name="email" data-clarity-mask="true">

    2. 表示された個人情報を含む要素

      • ページに直接表示されている個人情報(名前や住所など)。

      <span data-clarity-mask="true">山田 太郎</span> <p data-clarity-mask="true">東京都渋谷区○○○</p>

    3. カスタマイズされたコンテンツが含まれる要素

      • ウェブページに動的に表示されるデータやユーザー情報(例: ショッピングカートの商品情報やユーザープロファイル)。

      <div data-clarity-mask="true"> ユーザー情報: 山田 太郎 </div>

    4. リンクやボタンに含まれる情報

      • ユーザーの個別IDや情報が含まれている場合。

      <a href="/user/12345" data-clarity-mask="true">ユーザープロファイル</a>

    5. 特定のクラスやIDを持つ要素

      • CSSセレクターを指定することで、同じ種類の要素を一括してマスキング可能。

      <div class="user-details" data-clarity-mask="true">個人情報</div>

    • マスキング設定の変更は、新しい記録に対して適用され、反映されるまでに最大1時間かかることがあります。既存の記録には遡及的に適用されません。

    • 入力ボックス内のコンテンツやドロップダウンメニューの選択肢は、すべてのモードでデフォルトでマスクされ、カスタマイズはできません。

    • 現在、Clarityはスタイルシートやstyleタグ内のコンテンツをマスクしないため、CSS内に機密情報を含めないことを推奨します。

    これらの設定を適切に行うことで、ユーザーの個人情報を保護しながら、Clarityを活用してウェブサイトのユーザー行動を分析することができます。

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